被災地・東北へ生の声と音楽を届ける、チャリティイベント「Sound&Voice」が6月9日開催! 仙台市出身の出演声優・佐藤聡美さんにインタビュー
|東日本大震災の被災地・東北へ「生の声と音楽を届けよう」というチャリティイベント「Sound&Voice」が6月9日、東京・銀座ブロッサムにて開催!
昨年の「String&Voice」に続き、2度目の開催で、声優の朗読と音楽の生演奏のコラボレーションしたイベントになっている。今回の出演は前回と同じく佐藤聡美さん、丹下桜さんに加え、阪口大助さん、angelaの4組。
本イベントの開催に関わる、宮城県仙台市出身の佐藤聡美さんにお話をうかがいました。
――昨年6月にチャリティイベント「String&Voice」を開催されましたが、その経緯を教えてください。
佐藤聡美さん:2011年3月に東日本大震災があって、私は、被災地である宮城県仙台市出身で、被災地の人達のために何かやりたいと強く考えていました。そんな私の気持ちを、パーソナリティをさせていただいている番組『ラジオ☆聡美はっけん伝』のスタッフさんをはじめ、周りの方々が「やりましょう!」と賛同してくだって。東北の方々のために、
そしてまだ終わっていない震災のことを忘れないために、そんなイベントにしたいと思っていました。
最初は寄付をして、学校の壊れた机など備品購入に役立ててもらえたらと考えていました。でも地元の教育委員会の方から「ものは大丈夫です。むしろ皆さんがこちらに来て、何かしてくださることで、まだ忘れていないんだという安心感を感じることができるんです」という言葉をいただいて。
そこで東京でイベントを開催して、皆さんの善意を仙台のイベント開催のために使わせていただこうと。私の母校である常盤木学園高校のコンサートホールをお借りして、地元の皆さんをご招待させていただきました。学生の方々もお手伝いしてくれて、アットホームな空間になったし、「おもしろかったです」と喜んでくれて、ホッとしました。小さい一歩かもしれないけど、被災地に行って、地元の方々と同じ時間を過ごすことが大切なんだと改めて感じました。
――「String&Voice」がどんなイベントだったのか、説明していただけますか?
佐藤さん:私は声優なので、できることはやはり声を届けるかなって。「東北に生の声と音楽を届けよう」をテーマに、先輩の丹下桜さんと、世界的なヴァイオリンの川畠成道さんとピアノの奏者の佐藤勝重さんとの、音楽と朗読のコラボレーションイベントです。ヴァイオリンとピアノの生演奏にのせて、丹下さんと私が朗読して。また文化放送の長谷川のび太アナウンサーにも司会としてご協力いただきました。
生演奏での朗読は初めての試みだったので、皆さんにどう受け止めてもらえるか、敷居が高いと感じられてしまうのではないかという不安もありました。でも当日はお客さん達が温かく見守っていただきつつ、楽しんでくださって。やさしく、素敵な空間の中で、私も心地いい時間を過ごせました。
イベント後も「少しでも東北の方々のお役に立てたらうれしいです」とか「また次もやってください」という温かい声をたくさんいただいて、やってよかったと心から思えたんです。
――佐藤さんと丹下さんはご自身で選んだ絵本を、ヴァイオリンとピアノの生演奏をバックに朗読されていました。佐藤さんが「くまとやまねこ」を選ばれた理由は?
佐藤さん:元々、絵本を読むのが好きで、「くまとやまねこ」の作者の湯本香樹実さんのファンだったんです。更に、このイベントの数年前に本屋さんで「大人の方も楽しめる絵本です」というポップを見つけて、手にとってページをめくってみたら、ぐっとくるものがあって思わず衝動買いしてしまいました。また作中で、やまねこがくまのために「一曲弾かせてくれよ」というシーンがあって、「川畠さんに弾いていただくのにピッタリ! これは運命かも!?」と思いました。
――丹下さんと二人で朗読した「雲のくーちゃん」はオリジナル作品だったんですよね。母娘の絆、助け合う心、仙台のきれいな情景が目に浮かんでくるような、素敵な朗読と演奏でした。
佐藤さん:『ラジオ☆聡美はっけん伝』の構成作家の長濱貴一さんが書き下ろしてくれました。雲のくーちゃんとお母さんの親子が仙台に向かう途中、トラブルに遭って離れ離れになってしまって。困っているくーちゃんを、太陽や風が助けてくれて、無事に再会するお話でした。人の善意の素晴らしさが伝わる内容でイベントの趣旨にもピッタリで。またスクリーンの映像や照明などからも東北の景色がイメージできる演出になっていて。私も客席で見てみたいなと思ったくらいでした(笑)。「String&Voice」では東北出身の一人として皆さんの温かい気持ちを肌に感じられたし、声優としても貴重な経験をさせていただけたイベントになりました。
――そして今年も6月9日にチャリティイベント「Sound&Voice」を開催しますが、今回はどんな内容になるのでしょうか?
佐藤さん:前回と同様に朗読と音楽とのコラボレーションイベントですが、出演陣がガラっと変わります! 昨年に続き、私と丹下さんが朗読を担当しますが、更に阪口大助さんも参加してくれました。そして「音」で楽しませてくれるのはangelaさんです。それぞれのパフォーマンスコーナーがあり、トークコーナーもあり……という感じです。
――今回、出演される方々はどのように決まったんですか?
佐藤さん:丹下さんは昨年、ご一緒した時、本当に楽しくて。イベント終了後に「また、やるのかな?」と気にしてくださったので、「やりますのでぜひ!」と何も決まってないのに約束しちゃいました(笑)。
angelaさんは番組スタッフさんが別の番組で一緒になった時に、「これはチャンスだ!」と思ったらしく声をかけたそうです(笑)。angelaのお二人も「いいですよ!」とOKをいただいて。10周年ツアーの真っ最中なのに参加してくださって、感謝しています。angelaさんがテーマ曲を手がけられた作品に私もいくつか出演させていただいて、チャリティにマッチする楽曲がたくさんあるなと思って。
阪口さんは新潟出身で、私と丹下さんにとって親しくさせていただいている先輩でもあって。また阪口さんは現場に行く途中、震災で飼い主を失った動物のための街頭募金を見つけて、走っていって。「動物のことになると放っておけないんだよね」と。そんな場面を目の当たりにして改めて素敵な先輩だなって。今回のイベントで誰をお呼びしようかということになって、すぐに頭に浮かんで、お声かけしたら快く了解してくださったんです。
――そんな今回のイベントの見どころ、注目点は?
佐藤さん:前回、朗読は女性陣だけでしたが、初めて男性が入って、どんな作品を、どのように読まれるのか、楽しみです。ステージ演出も新しいことをするかもとスタッフさんが言ってましたが、さて……。あと長濱さんが今回もオリジナルストーリーを書いてくれます。すごく期待してます……とプレッシャーかけたりして(笑)。
そしてangelaさんがどんな曲を演奏されるのか? atsukoさんの神聖だけどパワフルな歌声、KATSUさんのエネルギッシュなギター演奏でどう会場の空気を作ってくださるのか。
――このような企画を今後も続けていってほしいと思います。
佐藤さん:1回、2回で終わらせては意味がないし、震災のことを思い出すことはつらいけど、忘れないことが大切だと思うので、できるだけ長く続けていきたいです。阪口さん、angelaさんに新たに参加していただくことで、この企画を知らない方々にも興味を持っていただいて、輪をもっと大きくしていけたらという想いもあります。東北のために何かしたいと思っている皆さんをつなげる、そんな場にできたらいいですね。もちろん東北に生の朗読と音楽を届けに行くこともずっと続けていくつもりです。
――では最後にメッセージをお願いします。
佐藤さん:昨年、イベントを企画した時、初の試みゆえにわからないことだらけで不安でした。でも皆さんがチケットを買ってくださったり、「楽しみにしてます」の声が大きな励みになりました。そんな皆さんのおかげで、2回目を開催することができました。参加してくださった皆さん、本当にありがとうございました。感謝の気持ちは前回以上に楽しんでいただくことでお返しできたらと思っています。ぜひ今回もお待ちしてます!
この記事で初めて知った方、音楽と朗読のイベントと聞くと、敷居が高いように感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、決してかしこまったものではなくて、みんなで楽しんだり、心がほっこりできるイベントです。純粋に楽しんで、その楽しい記憶と一緒に、東北にも想いをはせてもらえたらうれしいです。
『ラジオ☆聡美はっけん伝』の番組内でもイベントに関する情報は随時、お伝えしていきますので、チェックしてみてください!
『Sound Voice~音を届けたい~チャリティーイベント』
日時:6月9日(日)16:00開場 17:00開演
会場:東京・銀座ブロッサム
出演:佐藤聡美、丹下桜、阪口大助、angela
全席指定:前売 4,500円/当日 5,000円(共に税込)
チケットぴあ(0570-02-9999/Pコード:201-666)、イープラス(http://eplus.jp/)、ローソンチケット(0570-08-4003 /Lコード:70068)、ちけっとぽーと(03-5561-9001 月~金曜10:00~18:00)にて発売中!
問い合わせ:ちけっとぽーと 03-5561-9001
動画ラジオ番組『ラジオ☆聡美はっけん伝』は文化放送A&Gにて毎週金曜日21:00~22:00にて生放送中!